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性被害の支援拠点が必要な理由とは? "あの日の私たち" の母親が語る
2024-12-30
著者: 弘
性被害に遭った若い女性と、その支援を必要としている母親の実体験を紹介する。この母親は、自らの子供が二度目の被害にあった際に、支援制度が未熟であることに対して強い懸念を抱いている。
「その時、性被害に遭ったかもしれない私の子供を守れなかった」と彼女は語った。
2021年冬、名古屋市内で、彼女の23歳の娘が男性に声をかけられ、性的暴力に遭った。被害者はその後、他の人たちと同じように、支援を求める声を上げることができなかったことに気づく。
「サポートを受けられないまま苦しむのは、あの日の私たちと同じ境遇の被害者ですから」。母親は、制度の継続が大切だと声を大にして強調した。
名古屋市内にある医療機関「SACHICO」では、性暴力被害者の支援を専門に行っているNPOが運営している。この団体は、日本国内で初めて「ワンストップ支援センター」を設立し、10ヶ月間の活動を通じて、さらなる支援の必要性を実感している。
このセンターでは、医療や警察、法的支援などが一体となって相談できるように体制を整え、さらに、SNSなどを活用した相談窓口も設けられている。
日本国内の性被害の問題は深刻であり、特に支援が不十分な地方では、被害者が自ら声をあげることが難しい現実が存在する。支援拠点の設立が進む一方で、被害者の実情をしっかりと見つめなおすことが求められており、今後の取り組みが注目されている。
「私たちのような思いをする人が一人でも少なくなることを願っています」と母親は語る。性犯罪に関する支援体制に対し、さらなる整備が期待される中、社会全体での意識改革が必要とされている。