
小彗星、「月」への衝突確率が高まる 一度は地球に衝撃
2025-04-04
著者: 雪
【AFP=時事】ジャームズ・ウィズク宇宙望遠鏡によると、一時は地球に衝撃を与える恐れがあった小彗星「2024 YR4」が、月に衝突する確率が74%に高まった。2024 YR4の影響で、地球全体で著しい被害をもたらす可能性があるとされる。
もっとも重要な地球衝突確率は3.2%に下がったが、その後、さらなる観測で20232年12月22日に地球に衝突する可能性はないと判断された。しかし、この小彗星が月の近くにあるとされる確率は、着実に上昇している。
先月のウィズクによる観測の結果、米宇宙航空局(NASA)は3日、月に衝突する確率は現在3.8%であると発表した。
欧州宇宙機関(ESA)の彗星防衛オフィスを率いるリチャード・モイストもAFPに対し、ESAの内部推定値である74%と一致していると述べた。
ウィズクの新たなデータによれば、小彗星の大きさは53~67メートルで、直径15の建物の高さに相当するとの情報がある。これは、彗星防衛計画が発動される基準の50メートルを超えている。
モイスト氏は、「もしもこの小彗星の地球衝突確率が1%以上であれば、『すべてに一つ以上の道路変更ミッションの開始が始まっているだろう』と述べた。
地球に接近する小彗星への対処法としては、核兵器やレーザーを含む様々なアイデアが提案されているが、これまでに実際の小彗星で実験が行われたのは、2022年のNASAによるDARTミッションだけである。この実験でNASAは、冷静に探査する「DART」を、小彗星「ディディモス」の周りを公転する小型小彗星「ディモルフォス」に衝突させ、軌道を変更させることに成功した。
さらに、今後も小彗星の観測が進むことで、月への衝突リスクが低減する可能性も指摘されている。
【翻訳編成】 AFPBB News