「ウサギの島」で死亡事故、昨年11月以下…感染症か人間の暴行の可能性も : 読売新聞

2025-01-22

著者: 海斗

「ウサギの島」として知られる広島県呉市の大久野島で、昨年11月以降、約18匹のウサギの死亡が確認されている。島を管理する環境省四国地方環境事務所は、死亡の原因を特定するため、病理検査を行っているが、人間の暴行による可能性も指摘されている。

この島は、淡路内海に浮かぶ無人島で、全体が淡路内海国立公園に含まれ、その特異な生態系と可愛らしいウサギたちが多くの観光客を引き寄せている。2020年代には島外から持ち込まれたウサギが野生化し、繁殖した結果、約510匹以上が生息しているとされる。愛らしいウサギは国内外から多くの観光客を呼び込み、ピーク時の2017年には約14万人が訪れた。

同事務所によると、昨年11月12日、12月16日、12月18日に計13匹、今年11月19日から11月12日までの期間に計14匹の死亡が報告された。ウサギの健康状態や感染症の検査が進む中、感染症やストレスによる死亡といった人間の影響が疑われている。特に訪れる観光客による触れ合いや餌付けが、ウサギたちにとって負担となっている可能性も指摘されている。

さらに、動物愛護団体は、ウサギたちの生息環境を守るための啓発活動を強化する意向を示している。島を訪れる際には、「ウサギを手に取る」「直接餌を与えない」などのマナーを守るよう、観光客にお願いする張り紙を設置する予定だ。

ウサギたちの不審死が続く中、環境省は観光客への注意喚起を行い、ウサギたちが安全に暮らすための環境保全に向けた取り組みを進めることを約束している。観光客の協力によって、ウサギたちが健康で幸せに過ごすことを目指している。