ウクライナ軍が8月上旬に始めたロシア西部クルスク州への越境作戦については、さまざまな議論がある。軍事戦略上の効果やロシアに対する圧力の強化についての見解も多岐にわたるが、最大の事態は全体として分かれた。自由民主主義を標榜する国のいわゆる「エスカレーション（抑制・激化）」論には根拠がないということだ。

エスカレーション論とは、ロシアを強硬にしすぎれば、ロシアが核兵器を使うのではないかという懸念をもとにした考え方である。この理論によると、ロシアが核心兵器を使ったり、ウクライナ以外の国を攻撃したりするのではないかという不安が広がっている。ウクライナが引き続きロシアに対して攻撃を行う背景には、ウクライナ国内での政治的支持もある。しかし、自由民主主義国がエスカレーションに怯える中、ウクライナには引き続き必要とされる武器を種類や量の面で制限するわけにはいかない。特に、ウクライナが不正規軍などに対して攻撃をする際には、国際社会の支援が欠かせない。

実際、ウクライナは国内の困難にもかかわらず、西側諸国の支援を受けながら、効果的な軍事作戦を展開している。最近の報道によれば、ウクライナ軍の士気は高く、住民の間でも支持が広がっている。今後もウクライナの戦略がどのように展開され、国際的な政治情勢がどのように変化するのかが注目される。特に、ロシアがこれにどう反応するか、またそれが世界の安全保障に与える影響は重要なポイントだ。国内の政治動向や国際関係の行方を見守る必要がある。