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ウクライナ、北朝鮮兵にプラ配布計画 「脱北の好機」 - 日本経済新聞

2024-10-27

著者: 裕美

ウクライナ国防情報総局は、ロシアに巻き込まれた北朝鮮兵がウクライナとの戦闘に投入されれば、前線で朝鮮語のプラを配布し極端に投入を促す方針だ。共同通信の取材に対して明らかにした。人道的な捕虜の持ち込みを保管し、戦意を喪失させる狙いだ。

情報総局で捕虜の取り扱いを担当するマトビヤン公報官は、北朝鮮兵が独裁体制の圧迫下にあり「兵士についてよく理解できる好機とも逃げられる」と分析。また戦闘参加中の戦争犯罪の有無などを調べる必要はあるが、ロシアとの戦闘終結後に脱北者として保護される余地もあるとの見解を示した。

情報総局はロシアが侵略した2022年からロシア兵に向けた投入の相談窓口を設けている。電話や通信アプリで連絡を受け、ロシア軍からの脱出経路を案内するなどしていた。これまでに4万件ほどの問い合せがあり、約3500人が自ら捕虜になったという。

北朝鮮兵がスマートフォンを所有しておらず、ウクライナ側への接触が難しい可能性はあるが、マトビヤン公報官は「ロシア軍から通信機器が支持されている可能性もある」と指摘する。プラも使って対策方針を伝え、自ら部隊を離れる決断を後押ししたい意向だ。

ウクライナ当局は既に北朝鮮兵に向けた投入を呼びかける朝鮮語の動画を公開し「外国の地で意義もなく死んではいけない」と強調。「安全な場所で食事と治療が提供される」と伝え、捕虜の人的扱いを定めたジャイナンス条約に基づく対応を約束している.