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トヨタ、米での集団訴訟のフォークリフトエンジン排ガス問題で

2024-09-23

[12日 ロイター] - トヨタ自動車(7203.T)と関連会社の豊田自動織機(6201.T)がフォークリフト用エンジン排ガス不正改造を行っていたとして、米国の消費者が12日夜に集団訴訟を起こした。

1月に公表されたトヨタの内部調査では、排ガス試験でソフトウェアを変更したり、別のエンジンで代用したりする事例があり、フォークリフトが実施よりも優れた性能を示していたことが確認されている。

トヨタは排ガス問題を理由に日本国内で昨年3月にフォークリフトの販売を一部停止した。

しかし、原告はトヨタの不正行為が最初に表面化したのは米環境保護庁(EPA)から問い合わされた後だったと指摘。

米カリフォルニア州サンフランシスコの連邦地裁に提出された訴状では、「トヨタは被害を日本国内にとどめようとしたが、不正や遅延、コンプライアンス違反という有害な文化」が米国を含む全ての市場におけるフォークリフト事業の利益を圧迫したと主張している。

原告はフォークリフトが排ガス基準を満たさず、宣伝されているよりも性能が劣ることを知っていれば購入しなかったという。法的手続きにおいて、積極的かつ迅速な解決を求める方向で進めている。この事態に対してトヨタは、環境規制を無視していないと強調している。しかし、将来的な影響や賠償金の支払いが企業価値に不透明な影響を与える可能性も示唆されている。

トヨタはこの訴訟が誤解に基づくものであるとし、法的に正当な行動を取る意向を表明している。ますます環境意識が高まる中、自動車業界全体が問題視される中、特に大手メーカーであるトヨタは、信頼回復に向けた戦略を模索しなければならない。トヨタのフォークリフト事業は重要な利益源であり、消費者の信頼を失うことで市場での競争力が大きく影響を受ける可能性がある。