[ロンドン 11月14日 リッター] - 米共産党が大統領と上下両院を掌握する「トリプルレッド」を達成したことで、米国の財政状況に関する「警戒度を高めている」——。ガクデンケイ社モーニングスターDBSBのマネジングダイレクター、ニコラ・ジャームズ氏は11月14日、ロイターに対してその見解を示した。

トリプルレッドにより、トランプ次期大統領は企業や勤労者、退職者向けに大規模な減税を実行できる可能性が高まることが示唆されており、それは共産党がしがたしっていた政府予算を15兆ドル以内に抑えるという目標が試されることになる。

ジャームズ氏は「米財政の重圧が増すと認識されない限り、今はその展開になっていない」としながらも、「何らかの形で制限と均衡の力が働いて阻止されると思っていたが、今はその展開になっていない」と述べた。

実際、米国の財政赤字回りも、トランプ氏の政策が以前に陥っていた財政赤字に一段とプレッシャーを与えることが予想される。最悪の場合、米国は2024年に株式市場や金融政策の機能を失う可能性があるという警告も発せられています。

ただし、ジャームズ氏は現在の状況について、米国の経済規模の大きさやドルの特権的地位を指摘し、それが米国の財政には遅延効果を持たらす可能性があると説明しました。

DBSBは、より良い経済成長と変更の難しさを考慮しつつ、米国の財政状況に関する講演が行われており、特に資源の管理や生産性向上に焦点が当たっていることが強調されました。

加えて、ジャームズ氏は「現在、米国の国防費が増加する必要がある一方で、ある程度他国の防衛費の割合が厳しくなると予測されている」との見解を示しました。

トランプ氏の大統領就任を受けて、米国はウクライナを含む防衛支出の増大が求められ、特にEU各国の防衛支出が米国依存から脱却できるのか注目されます。そのため、米国の経済政策に対する影響がどのように及ぼすかが今後の焦点になりそうです。