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トランプ氏要求の「勝者総取り」方式への変更断念、ニューヨーク州知事「議員を説得しきれなかった」 : 読売新聞

2024-09-25

著者: 陽斗

【ワシントン=高松未央】米大選を控え、ニューヨーク州の州知事(民主党)は12日、同州における選挙人の配分を「勝者総取り」方式に変更する法案を採決しても、必ずしも期待通りの結果を得ることができないと判断した。

州知事は声明で、「実現に向けて全力を尽くしたが、議員を説得しきれなかった」と述べ、法案の実施は困難であることを示した。州議会では、法案に賛成する議員が一定数を下回り、提出された法案は採決に至ることすらなかった。

民主党の代表者は、従来の比例配分を維持することが有利であると説明し、自党の支持基盤を考慮しての解決策を模索していると強調した。

一方、トランプ氏を支持する勢力は、「勝者総取り」方式に変更することで、他の州との連携を強化し、戦略的優位性を打ち出そうとしていた。しかし、意見の相違から法案は実現しなかった。

このような状況の中、ニューヨーク州では来る2024年大統領選に向けた戦略が再評価されている。知事は、「我々は全ての候補者を公平にサポートする必要がある」と述べ、今後の方針についても見据えた発言をしている。

州全体の世論や選挙戦略を考慮した結果、今後の選挙システムにおける公平性の重要性が改めてクローズアップされることが予想される。