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「利用できないけど…」 熊本で全国交通系ICカードが使用不可、初日に苦情が寄せられる

2024-11-16

著者: 愛子

熊本県のバス会社4社が16日、「Suica(スイカ)」など全国交通系ICカード(全国IC)の運用を開始した。しかし、全国ICからの離脱が初めての事例となり、利用者からは苦情の声も上がった。

5社は、九州産交バス・熊本電気鉄道・熊本バス・熊本都市バスにおいて運行を決定した。2016年に全国ICを導入したが、機器更新の負担が大きく、運用中止を決定した。従来に比べ機器が安価な新しいクレジットカード方式の導入が予定されているが、それまでには「くまモンのICカード」のみでの運用になる。

熊本市の繁華街バスターミナルでは、各所に運用中止の案内が掲示されていた。同市東区の男性会社員(55)は「仕事の移動で(全国ICが使える)JRとの接続が多い。くまモンのカードを新しく作るのは面倒。更新費が高いのも分かるが…」と述べた。

JR熊本駅前のバス乗り場で待っていた熊本市宇土市の40代男性会社員は「ちょっと不便ですね。地元でしか使えないくまモンカードを作るメリットも微妙だし、当面は現金払いを考えています。少し前に戻る感じです」と苦笑いした。

5社の共同経営推進室によれば、23年度の利用者のうち24%の56万人人が全国ICを利用していた。同室は「運用停止は厳しい選択」と説明している。熊本県民は今後どのようにこの変化に対応していくのか注目されます。情報が十分に周知されず、不便を強いられる市民が続出する中、改善策が急務となっています。なお、今後の運用に関する具体的な発表が待たれる中、交通機関のスムーズな利用が可能となる日を望む声が挙がっています。