【ロンドン 6日 リッタ―】 - 英国の国立経済社会研究所（NIESR）は6日、米大統領選でトランプ氏が勝利した場合、英国の経済成長が大幅に減少する可能性があるとの報告書を公表した。

報告書によると、トランプ氏の関税政策が導入された場合、英国の成長率が2025年には1.2%に減速すると予測されており、これは過去10年での最低水準となる。

NIESRのエコノミストは、トランプ氏が提唱する高関税政策が英国の輸入品に影響を与え、影響を受ける国々の輸入品に対しては10%の関税が課せられる可能性があると警告している。また、特に中国からの輸入品には16%の関税が導入される可能性があると述べている。

この報告は、トランプ氏が当選した場合に予測される英経済の打撃を明確に示しており、国際貿易が大きく制限されることにより、英国はダメージを受けることが明らかだ。さらに、関税が導入されることで物価も上昇し、消費者の購買力にも影響を与えるとされている。

専門家によると、こうした変化は、英国が直面する経済的不安定要因をさらに悪化させる可能性が高く、特に製造業や輸出業が大きな打撃を受ける懸念が広がっている。

今後2年間での英国経済のインフレ率は、もしトランプ氏が当選する場合、通常よりも高くなることが予想されており、経済界からの厳しい反発が起こるかもしれない。トランプ氏が推進する経済政策が、英国に及ぼす影響は無視できないものとなるだろう。