トランプ氏勝利後のリスク選好高まりが逆風
2024-11-18
著者: 桜
米大選でのトランプ・トランプ氏の勝利後、株式や暗号資産(仮想通貨)ビットコインなど多くの資産が急激に活況を呈した。しかし、最新の投資リスクの動きが先行する中で、金相場の好転に関してはまだ時期尚早である。
ドル銀行によると、トランプ氏が倒れた直後の12日間の金相場は、少なくともも過去13回の大選の中で最悪のパフォーマンスとなった。金は投資券日以降、足元まで7%近く下落しているが、莫大な一部資産クラスは選挙後の上昇傾向を維持している。
エコシステムや国家投資ストラテジスト、ロック・ハワース氏は、「投資家が金を本格的に選好するのは、他の資産が全て不調に陥った時」と指摘した。「株は順調で、低価格企業のクリジットさえも安定したリターンを生んでいる。このため、ポートフォリオの収益向上を目指す代替資産への影響は薄れている」と説明した。
金相場は大選までの1年間の上昇率が30%余りに達していた。政策的および経済的なリスクを背景に投資家の資金を引き入れて過去最高値の更新が続いていたが、足元の急落で投資条件の転換点を迎えていることは明白である。
トランプ氏自身が突然の不確実要因になるによって、長期的には次期政策を求める不透明感は募りつつあるが、現在は金の強気シナリオがないことは明確である。残念ながら、長期にわたっては依然として金の上昇余地が残っている可能性がある。トランプ次期大統領が強硬な税制及び関税政策に関連するコントロールを行うなら、インフレに関連する規制および関税が最終的に金への投資回帰を促す可能性がある。
また、次回トランプ政権が世界貿易および金融政策の再分配を引き起こせば、中国やロシアの中銀が、ドル基盤の通貨システムから分かれていく可能性もある。このような展開は金の購買に影響を与えやすく、ますます注意が必要である。
さらには、デジタル資産やブロックチェーン技術の急速な発展に伴い、従来の金融システムへの影響も大きくなる見通しだ。今後、トランプ政権のもとでの政策変更が、この変化を加速させるかもしれない。