トランプ氏勝利後急騰のミニ株、インフレ再燃で懸念論も
2024-11-13
著者: 蒼太
[13日 リッタ―] - ミニ株は、大統領選で共和党候補トランプ前大統領が勝利した後で急騰し、過去最高値圏に達した。しかし一部投資家は上昇追いに懸念を抱いている。トランプ氏の政策がインフレを引き起こす可能性があるとされ、特に金利に敏感な小型株への打撃を懸念している。
小型株で構成されるラッセル2000指数(RUT)は15日の大統領選以降、大分の上昇を見せている。他の主要指標をアウトパフォームしている。この背景には、トランプ氏が認める減税や規制緩和が、関連業種にとって事業基盤を強化するとの期待がある。
しかし、金利が上昇すればその反動が小型株にマイナス影響を及ぼすと考えられている。特に物価上昇が続く限り、小型株のボラティリティが増加する可能性が高いとの見方もある。特に業種別にみると、金利上昇が影響する金融関連株は懸念されている。今後の経済指標や政策の動向によって、投資家の反応が二極化する中で、慎重な動きが求められるだろう。
投資家は既に来年の見通し利下げ幅を縮小し、米国株式市場の高水準に跳ね上がった。ユーロ圏・ファーゴ・インベストメントは、「今回はインフレの影響が大きくなるが、それでも基本的には小型株がその推奨利回りの高さとのことで、資金流入が増大するとの見解を示している。
一方で、強い金利により小型株の場合は、自ずと貸出増加コストが高くなるため、貸し倒れが増えるリスクも考慮しなければならない。一部業種は金利の影響が強いため、慎重に運用する必要がある。
ラッセル2000指数の年初来上昇率は約19%で、S&P500とナスダック総合の12%には及ばない。しかしながら、28%の見込み損益率は、すでに高水準である。今後の見通しが如実に示されることが多くなるため、なかなか小型株に投資することが難しくなるだろう。
そのうえ、相対的に貸し金が多い小型成長企業は、金利上昇すれば貸借入れコストが増大し、利益を減少させる恐れもある。投資家はリスク管理を適切に行わなければ、思わぬ損失を被ることも考えられ、警戒が必要である。