ビジネス

トランプ氏、P3スチール販売締め切りに転換−日本鉄鋼部門連絡を保つも

2024-11-16

著者: 健二

トランプ次期大統領は選挙戦最終日、ピッツバーグの集会で鉄鋼労働者に囲まれ、米国の産業を守ると約束した。しかしスピーチでは、日本製鋼へのP3スチール販売を禁止するという、これまでにない発言が飛び出した。141万人(現在のレートで約1億61800万円)規模のP3スチールの購入計画が一部労働者や政府から支援を取り付けるため、日本鋼の鋼材供給はこの禁止まで何度も言及されてきた。

日本製鋼の副社長がピッツバーグの記者会見で、「今週の取引でP3スチール組合との会合を予定している」と語った。この取引を支持すれば、選挙戦でのトランプ氏の主張に反することになる。しかしこの問題は一部鋼鉄労働者の間で盛んに議論されている。

そうした労働者は同盟が激戦州ピンシルバニアでの勝利に向け取り組んでいることを窺い知った。全米鋼鉄労働組合(P3)はローカル2227の副会長を務めるジャイソン氏が今週のインタビューで、自己とトランプ氏の間で行われた会談を明らかにした。「お願いしたいことがある。全米のテレビやあなたを支えるために集める数千人の鋼鉄労働者の前で、この取引を禁止する方法とは言わないでほしい」とトランプ氏に語ったという。

この会談はトランプ氏の集会後に楽屋内で交わされたという。ジャイソン氏はトランプ氏に対し、日本鋼への販売計画を多くの鋼鉄労働者が支持していることを伝えた。

ジャイソン氏によれば、トランプ氏は「その取引は外国から米国に投資を呼びかける」というトランプ氏の公約の一つを実現するものであり、鋼鉄労働者も仕事を維持するために必要であると説明した。また、トランプ氏はミシガン州で行われた選挙戦最後の集会でこの計画に関して発言し、支持の妨げになることはないと強調していた。

関係事例:日本製鋼の購入反対を組合員に強調−ハリス氏支援も明言

トランプ氏、製造業業種の奪取を表明−P3スチール販売『禁止』 (1)