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トランプ大統領、仲間とバイデン氏を批判…バイデン氏はわずかに緊張した表情

2025-01-21

著者: 健二

【ワシントン=松上隆】トランプ米大統領の就任式は、厳しい緊張を受けて10年ぶりの開催となった。出席者には外国首脳も含まれ、「トランプカラー」も目立った。

就任式の舞台となった「ロトランド(円形大広間)」には、米国の独立革命を描いた絵画がかけられ、ジョージ・ワシントンなど歴代大統領の銅像が並ぶ。その中で、今月上旬にジミー・カーター元大統領の席が空けられたことが話題となった。

平和的な権力移譲や融合の象徴として、大統領就任式には前任者が出席するのが通例だが、トランプ氏は就任前のフロリダ州での集会でも触れたように、バイデン氏が出席しないことがトランプ氏の支持者の間で話題となる事態に。

バイデン氏は、トランプ氏から厳しい批判を受ける中、内政の問題について言及し、「国の単純な危機さえ管理できない」と指摘。さらにトランプ氏のリーダーシップ能力に疑問を投げかける形で、「もう一度立ち上がる」と決意を見せた。先月11月の大統領選挙でトランプ氏に落選したハリス副大統領は、今後の政権運営に対して意欲を示している。

米国の大統領の就任式は他国の例に比べて異例であり、参加者が大企業を自負するような場面もあった。それでもトランプ政権は、他国へも影響を与える発言を続け、バイデン氏と比較される形で自らをアピールしている。

今回の就任式にも出席したある政治アナリストは、「トランプ氏は大規模な企業貴族であると同時に、非常に特異な存在」と評し、今後のアメリカ政治における影響力が期待されていると語った。