世界
スペイン国王、洪水被災地で住民の怒りにさらされる 亡くなった200人超
2024-11-04
著者: 花
【記者=三坪美奈】スペインのファリッペ国王夫妻が3日、200人以上が死亡した東部バレンシア州の洪水被災地を訪問した。支援の遅れに怒る住民が国王に対して「人殺し」「帰れ」などの罵声を浴びせる事態となった。
怒りは、同県中部のパイルタで60人以上が死亡した最も深刻な被害を受けた地域から噴出した。公共放送TVEによれば、国王が視察に訪れた際、数百人が取り囲み、警備隊ともみ合いになった。「なぜもっと早く来なかったのか。(10月29日30日)の洪水から4日もたっている」「どういった防止策も取られなかった」と住民が叫び、国王は肘をついて対話しようと試みた。
3日間にはサンチアゴ市のパイルタを視察中、住民に取り囲まれ、移動中に一部の車列の窓が割られる事態が発生。国王夫妻と首相は、彼ら、それぞれの被災地も訪れる予定だったが、進行中に中止になったという。洪水の死者は3日までに217人に達した。