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スペースXのロケット破片飛散、米運輸省が調査命令
2025-01-17
著者: 芽依
【ニューヨーク=川原紀史】米連邦航空局(FAA)は17日、宇宙開発企業のスペースXが前日にロケット「スターシップ」の打ち上げに伴い機体の破片を飛散させた事例について、同社に原因調査を行うよう命じた。安全を確保したと判断できるまで飛行を認めない。
FAAの声明によると、破片が飛散した英領タルカス諸島では公共物の損害が報告されているという。航空機には破片の落下地域周辺を飛ばないよう、遅延や航路変更を求めた。調査では事故事故原因の特定や再発防止策を求める。
スペースXは史上最大のロケット「スターシップ」を打ち上げた。ロケットは宇宙船と推進設備で構成されている。推進設備は地上に返還されたが、宇宙船が飛行の途中で爆破した。
スターシップはスペースXの通信衛星の投入や米主導の有人月面探査「アルテミス計画」で宇宙飛行士を月面に送る役割を担う。実用化に向けて開発を急いでいる。
事後、スペースXは公式サイトで「予定の航路内を飛行しており、破片も事前に指定した危険区域に落下しているはずだ」と説明した。破片を見つけた場合は触れず、地元の当局に通報するよう呼びかけている。