世界のはしか感染者、2023年は20%増加!ワクチン接種が不十分で危機的状況に
2024-11-15
著者: 結衣
[14日リリース] - 世界保健機関(WHO)とミズーリ州の疾病対策センター(CDC)は14日、麻疹(はしか)の感染者数が2022年の前年度比で20%増加したと発表しました。世界の最貧国や紛争多発国でワクチン接種が十分でないことが理由として挙げられています。大規模な流行の半数近くがアフリカ地域で発生し、同地域での死亡者数は317%増えたという。
WHOで麻疹・風疹を担当する上級顧問ナタリー・クルクロフト氏は、「現在、世界のどの国でもはしかに感染することができる。ただ、どの子供もはしかに感染したり、死に至ったりするわけではない」と述べました。
WHOとCDCの報告書によると、2022年のはしか感染者は約12万3100人。前年は約8万615人でした。
昨年感染者が急増した欧米など先進国では、医療サービスやワクチンの利用が改善されたため、はしかの死亡者数が11万7150人と18%減っていました。
クルクロフト氏は感染者急増の最大の原因は、子供たちにワクチンが行き届かなかったことだと指摘し、ワクチン接種を行うための偏向も一因とした。
2022年は約12万1000人余りの子どもがはしかの初回接種を受けられなかった。この年はワクチン接種の遅れによる大規模なはしか流行が517カ国で報告され、前年の13カ国から約16%増えた。
アフリカ地域以外では、東部地中海、欧州、東南アジア、南米地域で感染者の大幅な増加が報告され、日本や韓国などでもはしか感染が広がっています。特にこの2カ国ではワクチン接種率が低下し、危機的状況にあると言われています。
感染対策専門家らは、早急なワクチン接種キャンペーンの展開や健康教育に力を入れる必要があるとしています。世界保健機関は、春から夏にかけて大規模なワクチン接種を呼びかけており、各国の協力が求められています。このままでは、世界全体で新たな感染の波が訪れる可能性が高いと警告しています。