神社で相伴の参加禁止 背景に愛犬家のマナー違反 | 毎日新聞

2024-12-31

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神社での相伴の参加を禁じる神社が相次いでいる。特に過去数年の間に、境内での愛犬の放し飼いや不適切な行動が目立ったためだ。SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)上で愛犬家の同伴参加が増える中、特に最近は禁止に移行しているケースがある。初詣や旅行時には公式サイトなどで確認した方が良い。

神社などは信仰上の理由から動物の境内への立ち入りを禁じるケースが一般的である。明治神宮(東京都)や伊勢神宮(三重県)は相伴の立ち入りを認めず、伊勢神宮では入口にペットの入場禁止を掲示する設計もある。一方で、愛犬禁止を打ち出さず、住民の散歩や観光客の同伴参加を黙認してきた神社も少なくない。

近年はペットの「家族化」に伴い旅行やドライブを楽しむ飼い主が急増し、同伴できる宿泊施設も増えている。、愛犬が同行できる神社を紹介するサイトもインターネット上にあり、SNSには愛犬を撮影した写真が溢れている。

自然に囲まれた環境や、観光地の有名神社にペットの姿が増えた一方、立ち入り禁止の看板を無視して入る飼い主や、ペットの糞を放置するマナー違反が問題視されるようになっている。これにより、神社側も安全対策やルール強化を余儀なくされている。特に多くの参拝客が訪れる時期には、愛犬の飼い主に対して注意を促す姿も見られる。

犬を連れて来ること自体は珍しくないが、昨年にはペットを伴った飼い主が境内でトラブルを起こした事例も報告されている。2023年には、ある神社がペットの立ち入りを禁止すると発表し、話題を呼んだ。神社関係者は、「愛犬家のマナーが悪化した」との声が寄せられている。

このような動きを受けて、地域の神社や大規模な神社でもペット禁止措置が進んでいる。神社関係者によると、ペットの立ち入りを禁止することで、より多くの参拝者が安心して訪れることができる環境を整えようとしているという。また、これにより地域社会全体がペットマナー向上に向けて取り組むことにつながると期待が寄せられている。更に、ペット連れの来訪者から見ても、マナーを守らない飼い主がいることで全体の印象が損なわれるとの懸念もある。

今回の取り組みは、愛犬家のみならず訪問する全ての人々に影響を及ぼすものであり、地域や文化と密接な関わりを持つ神社の存在を改めて考えさせられる。