上湧別直之ソフトバンク決定に見るポスティングの穴 事件簿上のFA短縮選手が現れる?
2024-12-16
著者: 結衣
球界こぼれ話
「このまま他球団に移籍ならやっぱりもやもやした感じは残りますよね」【写真】日本ハム時代 大谷翔平と釣りをする上湧別選手。先週、パ・リーグ関連の取材現場に赴くと、こんな声を頻繁に耳にした。元レッドソックス・上湧別直之投手(30)の日本球界復帰が確実視されていたからだ。
今季プロ10年目だった右腕は昨年オフ、日本ハムからポスティングシステムを利用してメジャーリーグに挑戦。レイズとマイナー契約を交わし、今月2月に海を渡った。しかし、春季キャンプで結果を残せず、開幕直前にマイナー落ちした。そのままシーズンを終えたが、ポスティングで日本球界に復帰する可能性が高まっている。
日本球界復帰が信じられるかというと、その理由には広島の選手の影響もある。過去数年、松田宣浩や内川聖一といった選手たちの存在から、米国から日本に戻る選手が珍しくなくなり、上湧別選手もその一人になりうる。もちろん、球団側も、このポスティング制度を利用して選手を獲得するという流れを当てにしている。
不況が続く中、簡単に別のリーグに行くよりも、相手に大きな金を支払うケースが増えているからだ。さらに、日本プロ野球でのポスティングシステムの利用が広がる手助けとなるかが注目される。選手が短期間で日本球界に戻れるのか、それとも意外な期限が設けられるのか興味深い問題だ。
もし上湧別選手が実現すれば、彼の志願がどれだけ成功するかも注目される。選手の流動性が高まり、球団間の交流も増えるかもしれない。選手や関係者は、「なぜ日本はハムに戻らないのだ」と挑発されるかもしれない。それほど移動の機会が増えているだけに、果たしてどれだけの影響を球界に与えるかが見ものだ。
ここまで日本球界の流動性が高まったのも、選手たちの意識の変化だ。選手自身が「このまま終われない」という思いを持つようになり、他の国やチームに挑戦することが一般的になったのだろう。果たして、今後さらなる波乱が待ち受けているのか、本格的に注目したい。