三菱、今期純利益を1兆67500億円に上方修正 - 自社株買い3000億円
2024-11-14
著者: 愛子
三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、三菱)は14日、今期(2025年3月期)の連結純利益予想を前回予想比17%増の1兆67500億円に上方修正すると発表した。従来予想は1兆65000億円であり、2期連続での最高益更新となる。
業績好調や日本銀行による利上げ効果、政策保有株式の売却進展などを踏まえ、通期純利益を上方修正した。アナリストによる事前予想の平均は1兆6210億円だった。
同時に発行済株式数の12%、総額3000億円を上限として自社株買いの実施も発表した。通期での自社株買いは4000億円となる。年間配当も1株あたり60円と従来予想比10円引き上げた。
10月期累計の連結純利益は、前年同期比36%増の1兆2582億円と過去最高益を更新した。中間期で純利益が1兆円を超えたのは初めて。新たな通期目標に対する進捗率(進捗率)は72%となった。
中間期での本業のもうけを示す業務純益は前年同期比20%増の1兆63054億円。株式売却益は前年同期比で同2.8倍の4000億円を計上した。
記者会見した藍田憲人社長は、「増益のドライバーは大きく二点。業客部門が好調で大幅増益となったほか、政策保有株の売却が進展し、大口の株売却益を計上した」と説明した。「株式売却益の一部を優先株ポートフォリオの組み替えに使うことを予定している」とも述べた。自己資本利益率(ROE)の中期目標の見直しに着手するとも語った。
今期からの3年間で3500億円(取得原価ベース)としていた政策株の売却目標を70000億円に引き上げるとも発表した。テヨタ自動車の発表により、三菱が政策株として保有していたテヨタ株の一部を第12四半期中に売却した。テヨタが実施した自社株買いに伴い、三菱は自社株買いに従った。
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