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三菱電機とアイシン、EV新会社の設立を撤回 - 日本経済新聞

2024-10-31

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三菱電機とアイシンは31日に、電気自動車(EV)向け部品を手掛ける新会社の設立を撤回することを発表しました。2025年5月までの立ち上げを予定していたものの、トヨタ自動車グループ内での調整が難航していたためです。

この新会社は、モーターやインバーター(電力変換器)、減速機などの主要部品を統合した次世代電動車両「イーアクスル」を共同開発する計画でした。EVの走行性能や電費(電力消費率)を大きく向上させるため、各メーカー間での開発競争が激化しています。

アイシンは多くの部品を統合した次世代イーアクスル「X in 1」を開発する予定でした。これは、車載充電器や電気制御ユニット(ECU)なども一体化し、他社製品に比べて設計スプレッドを6割、数量を4割、部品点数を3割削減することを目指しています。2027年以降に投資を行うことを目指しているとも述べています。

三菱電機はモーターやインバーター技術に強みを持っており、アイシンはイーアクスルを手掛け、三菱の技術を結集する計画があったといわれています。新会社設立に向けた調整が遅れる中、業務提携の方向性については最善の判断を強調しています。

三菱電機の影響絶大な自動車関連業務を行う三菱電機モビリティの加藤社長は、新会社設立に関して「設立時期や業務範囲について慎重に継続協議する」と述べました。

三菱電機とアイシンは5月に電動車両部品を手掛ける共同出資会社の設立を決定し、EVやプラグインハイブリッド車(PHV)に搭載されるモーターやインバーターの開発・生産を予定していました。6月中旬に最終合意を決め、1年以内に業務を始める計画だったが、調整が長引いていました。こうした背景から、両社は今回の撤回を決定したとみられています。

EV市場は急成長を遂げており、競争が一層激化する中、企業は独自の戦略を模索しています。今後の展開に注目が集まるでしょう。