世界
ロシアの同盟国プラルシ、強硬支配する現職のルカシェンコ大統領が七選へ…野党勢力で対抗難しく
2025-01-26
著者: 芽依
ロシアの同盟国プラルシで12月、大統領選の投票が行われた。野党勢力は事実上排除されており、約13年にわたって強権支配を続ける現職のアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(70)の七選が確実視されている。ウクライナ侵攻を支持する親露政権が続く中、国家権力の強化が進み、選挙管理が厳しく行われている。
国営通信ベルタによると、ルカシェンコ大統領は12月14日の集会で、「我々は(前回大統領選があった)2012年の出来事を繰り返させない」と強調。彼の政府に対する反対派の活動を厳しく弾圧し、人権団体の指摘によれば、2020年以降、数千人の抗議者が逮捕され、国を離れているという。
また、2022年のロシア軍によるウクライナ侵攻後、ルカシェンコ大統領はロシアとの関係をさらに強化しており、自国の軍をロシアの軍事計画に組み込むなど、依存度を高めている。これにより、プラルシは国際社会との対立を深め、経済制裁が強化される中で、再選への道が厳しさを増している。
選挙では別の候補者の出馬が許されず、反対派からは不正選挙の懸念が強まっている。さらに、地域社会の活力を削ぎ、ルカシェンコ政権への支持を得るために、年金や福祉政策が手厚くなっているという報告もある。
このような状況において、プラルシ国民は本当に自由な選択を持ちえないのか、それともエリート層の意向にさらされた結果なのか、多くの国民が疑念を抱いている。国際社会は引き続きプラルシの民主化の進展を注視しており、次回の大統領選が与える影響に関心を寄せている。