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ローストン新規出店、12%を越える過疎地に…撤退したスーパーマーケットの跡地など活用「想定を上回る収益結果」
2024-12-31
著者: 桜
ローストンは2023年に、年間新規出店数の約12%を山間部などの過疎地に設定した。国内のコンビニ店舗数が横ばいとなる中、人口減少でスーパーマーケットが撤退する過疎地に出店余地があると見込まれる。
最近の調査では、「超高齢化先進国の日本が抱える問題にチャレンジしていく」として、過疎地での出店に意欲を示した。
ローストンの新規出店数は現在、年350店舗程度。コンビニはこれまで、都市部や幹線道路沿いなどに多くの出店が見られたが、最近、多くの集客が見込める立地が出店場所の基本となっている。
ただし、国内のコンビニ店舗数が5万5千店舗を超え、出店に適した立地は限られている。ローストンは都市部への出店と並行して今後、過疎地で撤退したスーパーマーケットの跡地への出店を強化する。
2024年には和歌山県田辺市の山間部にあるスーパーマーケット跡地に出店した。周辺は最寄りのスーパーマーケットまで車で30分以上かかる地域で、日常の買い物に便利な冷凍食品や野菜の品揃えを充実させている。地域住民の交流の場としても活用されるよう、いろいろな商品を取り揃えた。
店舗内に広めのイートインコーナーも設け、地域の住民同士の交流を促進する取り組みも行なっている。また、地元産の食品を多く取り入れることで、地域活性化にも貢献している。
訪問者が減少している地域での出店加速に向けて、今後は働き手の確保が課題となる。ローストンはAI(人工知能)やデジタル技術の活用を通じた、コスト削減を進めており、出店可能な地域を増やしていきたいと考えている。