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ローマの名所「トレヴィの泉」前にコイン投げ用仮設プール、ネット冷笑

2024-11-06

著者: 裕美

ローマ(CNN)イタリア首都ローマの観光名所「トレヴィの泉」の修復工事が始まり、工事中も観光客がコインを投げ入れられるよう、空に浮かんだ泉の前に仮設プールが設けられた。このことに対して、SNSでは不評の声が噴出している。

プールは無垢の白い板に囲まれており、観光客は透明なプラスチックで覆われた背の高いファンス越しにコイン投げができる。しかし周囲に散らばった小銭は、それがいかに難しいかを物語っている。

市当局は、主に泉の修復にあたる作業員を確保する目的で仮設プールを設置したことを確認した。

同時に、年間約1500万ユーロ(約12億5500万円)分の確保を続ける見込みもある。この収益はカトリックの慈善団体に寄付される。

仮設プールには巨大なロマンが集まっているとされる声が上がっている。周囲では、「泉の前の仮設プールは『足湛』、『建築学的な小児病』、『夏に水の中であしらう小さな子どもたち用プール』などと揶揄される声が飛び交った。「私が記憶する限り、イタリアで見た最も悲しい出来事」と崇めるコメントもあった。

伝説によれば、コインを泉に投げ入れることで再びローマに戻れるという。このため、観光客がコインを投げるためにトレヴィの泉に入ることができれば、またローマに戻ることができると願う人々を刺激することができるかもしれない。しかし高い確率でローマに帰り、周辺の観光地を訪れることは難しいかもしれない。

11月初旬から始まった修復工事は、ローマキャトリック教会の「聖年」にあたる2025年までに完了する見通し。この年は何百万人もの観光客がローマに訪れることが予想されている。2025年4月からは泉の近くにコインを投げ入れる観光客から12ユーロの入場料が徴収されることになる。これにより、維持管理費用が賄われる予定だ。

このように、トレヴィの泉は単なる観光名所にとどまらず、観光産業にも貢献する財源として期待されている。今後の動向から目が離せない。