日本製自動車株が一気に21%高!アクティビストの保有観測で - 日本経済新聞
2024-11-12
著者: 葵
12日の東京証券取引所で、日本製自動車の株価が一時前日比76円(21%)高の444円60銭まで上昇し、過去3ヶ月ぶりの高値を記録した。日本の自動車業界は、2024年7月から9月期の半期報告書で、大手自動車メーカーに関連するアクティビスト(物言う株主)のエフィシモ・キャピタル・マネージメントが新たに入った。今後の企業統治改革に対する思惑買いが先行した。
期末は476円20銭(13%)高の415円80銭となり、株価は上げ幅を縮小した。エフィシモは旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンドである。川井運輸やリコーなどの大手自動車関連でも知られている。日本の主要自動車メーカーの株価は9月末時点で30%を保有している。
日本製自動車の株式に対しても株価は一時前日比14%(期末は9%)の連れ高となった。
日本製自動車の大手の項目にはエフィシモが運用するファンドと同名が、9月末時点で2.5%の保有比率として記録された。エフィシモの関係者は「日本市場に記載されたファンドがエフィシモを指すのは事実」と明かした。直近の日本製の株式から計算すると時価総額は400億円を規模とする。
日本市場は7月に24万件〜6月期の営業利益が前年同期比49%減の9万9500万円と発表し、業績悪化が顕在化した。主戦場の米国や中国で販売が伸びる一方、株価も低迷していた。11月7日には全従業員の7%に相当する9000人の人員削減と生産能力の20%(約4100万台)の縮小を公表した。
日本自動車産業の今後の展望として、テクノロジーの進化、特に電気自動車(EV)や自動運転技術の普及がカギとなる。特にアメリカや中国市場での競争が激化している中、日本企業は新たな戦略を検討せざるを得ない時期に差し掛かっている。