日本学術会議が法人人化を事実上認定…国の財政支援は評価、介入の懸念は「解消されていない」
2024-12-22
著者: 弘
日本学術会議は12日、定時総会を開き、政府の有識者懇談会が示した法人人化を含む改革案の是非を議論した。光石会長は「これまで主張してきたことが反映されていない点がある」と述べ、法人人化の具体的な形が示されたことは評価されるべきだと強調した。
学術会議のあり方を巡っては、内閣の有識者懇談会が23年8月以来、13回にわたり法人人化した場合の組織形態や運営方法について議論を重ねてきた。会議は12日に公表した最終報告書によると、現状は国の機関から切り離された法人人化に移行する可能性がある。
ただし、報告書では財政支援の状況を監視する監事や活動を評価するレビューチームの新設、初相が任命される可能性などを提案。12日の総会では会員から独立性が削がれることへの懸念が相次ぎ、「法人人化が進んでもその内容が明確でない限り不安は解消されない」との声が上がった。
また、光石会長は学術会議の改革に向けたガイドラインが必要とし、法人人化は重要な第一歩だと強調する一方で、日本の研究環境や政策決定への影響を考慮した介入は避けるべきとの持論を展開した。国は、来年度からの課題についても法人人化に向けた方針を提案しており、全体的な改革が進展するかが注目されている。
学術界からは、政府の介入を危惧する声も多く、法人人化そのものが単なる名目上の改革に終わるのではないかという懸念が広がっている。教授や研究者たちは、新制度が実際の研究の自由を確保することを求めており、今後の動向を見守る必要がある。質問がよくあるのは、具体的な制度設計と財源確保の仕組みだ。これに関しても議論を紛糾させる要素がたくさん残っている。
このように、学術会議に対する法人人化の進展とその後の影響についてはさまざまな意見が飛び交っており、今後も注目が集まることは間違いない。