
Rapidus、2nm世代半導体製造のパイロットラインを4月に始動
2025-04-02
著者: 雪
Rapidusは4月1日、2nm世代半導体製造に向けたパイロットラインの立ち上げを発表しました。この取り組みは、日本が半導体産業でのリーダーシップを取り戻す一環であり、業界全体にとって意味深い進展となります。
新しい工場の設立は、産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けており、「日本連携に基づく2nm世代半導体の集積化技術」や「短TAT製造技術」の研究開発から生まれたものです。2025年度中には技術の確立が見込まれています。
現在、前工程分野では、製造設備の設置が完了しており、パイロットラインの立ち上げが4月から始まります。具体的には、300mmウェハー向けの2mm GAA(ゲートオールラウンド)トランジスタ試作開発が進められています。これにより、先行顧客に向けたプロトタイピング環境を整えるためのPDK(プロセスデザインキット)が提供されます。
また、後工程分野においては、セミコアエッジ半導体製造所内に設置された研究開発拠点「Rapidus Chiplet Solutions(RCS)」が、製造装置の導入を4月から開始します。これにより、量産化技術の確立に向けたパイロットライン築きが進められています。さらに、RDL(Redistribution Layer)インターフェースや3Dパッケージ技術の開発も加速しています。
Rapidusは、製造領域において「Innovative Integration for Manufacturing(IIM)」の取得を目指しており、EUV露光装置はじめとした製造装置の設置や、IBMとの連携による2nm世代ロジック半導体の量産技術の開発が進められています。今回のパイロットラインの立ち上げを通じて、2030年までには日本が再び半導体産業のグローバルリーダーとなることを目指しています。