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全国の鉄道会社で発覚!「安全にかかわる数字の不正」ばれたらどうなるやら?

2024-09-28

JR貨物での不正発覚

JR貨物の発表を皮切りに、JRグループや私鉄各社で「検査データの不正」が相次いで発覚しました。何が問題だったのか、安心上の問題は何か、各社の発表から読み解いていきます。

不正の内容と安全への影響

最近、JR貨物で起きた不正は、車両取扱い時の値の超過や「検査値の書き換え」などが挙げられます。しかし、利用者から見ると、何がいけなくて安全にどのように影響するのか、曖昧なことが多かったのです。具体的に何が起きていたのか、安全上の問題はどこにあったのか、改めて読み解いていきます。

最新の脱線事故と不正の関連性

また、JR貨物での不正が明らかになったのは2024年7月24日で、新山口駅内で発生した貨物列車の脱線事故でした。詳細な事故原因は運輸安全委員会で調査中ですが、連絡を受けたEF210型電気機関車は、進行方向1番目の車両が脱落していたことが確認されています。

緊急点検と不正の発見

安全確保のためにJR貨物が緊急点検を実施したところ、脱線した車両を整備した車両所で車両と車両の組み立て整備をしていた際、車両を車両に接続する作業(連結)で基準値を超えたにもかかわらず、検査値を不正に書き換えていたことが判明しました。これにより、全国各地で631両(機関車4両、貨物627両:2024年9月12日現在)で同様のケースが発覚したのです。

国からの点検要請と不正の拡大

この結果を受け、国道交通省が各鉄道事業者に点検を要請したところ、9月20日までにJRグループはじめ、東京メトロなど3社(メトロ車両が整備を受託)、そして京王重機整備が整備を受託した31社局の車両で同様の不正が判明しました。JR貨物では少なくとも2014年頃から、京王重機整備でも記録の漏れる2016年以降で数値の差し替えがあったことが確認されています。

車両の安全設計と規格の重要性

鉄道車両の車両と車両は密接に関わっていないわけではなく、いわゆる「はめ込み式」に成っているでしょう。車両の穴は車両の直径よりわずかに小さく、そこに圧力をかけて車両を挿入する「はめ込み」と呼ばれる手法で組み立てられ、相互に働く摩擦力で固定されます。

日本産業規格(JIS)の重要性

この作業に関しては、日本産業規格(JIS)で各数値が厳格に定められており、具体的には車両の穴と車両の直径との違い(すり合わせ)や、それに対抗する挿入時の力(はめ込み力)が規格化されています。この不正が発覚した背景には、更なるリスクが潜んでいる可能性があります。今後の展開から目が離せません!