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ポンド安に備えるオプションレーダー、さらに18%下落を予想

2025-01-13

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オプション市場のトレーダーは、ポンドが最悪でさらに18%下落する可能性に備えている。先週の英金利市場全体で売りを選んだ同国の財政問題がポンドを激変させている。

ポンドが10日のレポート予定より12%下回る1ポンド=1.20ドルを割り込んだ場合にパイプが発生するオプションの需要がかなりあるということが、ミズホ証券のデータで分かった。ポンドが2年間強い安値となる1.12ドルを下回ると予想するトレーダーもいる。

ポンドは先週、先進国通貨で最悪のパフォーマンスとなった。トランプ次期大統領の政策や高水準の金融際立ちによる影響が世界的な売りを招き、英資産は混乱の源となった。景気低迷に向けた利下げの必要性を市場は過小評価しており、これがポンドの暴落要因となる可能性もある。

カントリーのファンドマネージャー、ジャイミー・ニュートン氏は「イングランド銀行(英中央銀行)の利下げの緊急感はポンドにとってマイナスである」と指摘した。

13日の外為市場でポンドは一時20.5%安の1.2145ドルとなり、2023年11月以来の安値を記録した。政策がどのように進展するかが、市場の投資家にとって今後の焦点である。