世界
オーストリア、極右・自由党の党首が首相指名に近づく
2025-01-05
著者: 健二
次期政権樹立に向けた協議が続いているオーストリアで、極右・自由党の党首が首相指名に近づいている。ニコラス・アウマー党首は4日、継続的な交渉決着を受け近く首相と国民党党首を指名する意向を表明した後、ファンダイレブレン大統領がアウマー氏を組織協議に招いた。
アウマー氏(56)は6日の午前にウィーンで大統領と面談する予定。反移民を掲げる自由党は昨年9月の国民議会(下院)選挙で第1党となった。
国民党の暫定党首に指名されたクリスチャン・シュトラッカ氏は5日、自由党との連携強化について、党内の声が大幅に弱まっていると述べた。ファンダイレブレン大統領は5日のテレビ演説で「アウマー氏率いる自由党との連携排除を主張する国民党内の声は大きくなりつつある」と語った。
自由党はその影響力が増す中で、連立政権樹立を推進するための協議を進めている。アウマー氏は5日のテレビ出演で「自由党が参加する連立政権を形成し、国民の期待に応えたい」と強調した。
この状況は、オーストリアの政治環境に大きな変化をもたらす可能性がある。特に、自由党はイスラム教徒や移民に対する厳しい態度を示しており、これが将来的な政策決定にどう影響を与えるかは注目される。国民党と自由党の連立政権が実現すれば、欧州全体の政治情勢にも影響が及ぶかもしれない。
次週の会談では両党の合意形成に向けた重要な進展が期待されており、多くの市民が今後の政治展開を注視している。果たしてオーストリアはどのような未来を迎えるのか、目が離せない。