NVIDIAのCEOが語った「コンピュータはAIをGPUで実行する世界へと進化する」
2025-01-08
著者: 結衣
NVIDIAは、1月7日から1月10日まで、アメリカのラスベガスで開催されるCESに参加し、同社のCEO、ジェンスン・ファン氏が基調講演に登壇した。ファン氏は、業界におけるAIの進化について熱く語り、AI技術がどのようにGPU上で機能するかを強調した。
ファン氏は、特に最新のGeForce RTX 50シリーズの発表に際し、AI処理の能力が従来のGPUと比べてどれほど飛躍的に向上しているかを説明した。新しいモデルは、AIの演算能力が4000 TOPSに達することを明かし、開発者たちがこのパフォーマンスをどのように活用できるかを示した。
彼は、「2006年にCUDAを導入したことで、私たちはGPUを通じてAIの未来を提供することができるようになった。GPUの進化は、この30年間で目覚ましいものであり、私たちの技術はAI革命の最前線に立っている」と述べた。さらに、ファン氏は「これからのAIは、生成AIやアート分野など、様々な分野で利用され、人々の生活をより便利にしていく」との見解を示した。
特に注目すべきは、GeForce RTX 50には、最近のAIモデルに最適化された新しいアーキテクチャ、Blackwellが導入されている点だ。これにより、過去のGPU世代と比べて、4倍もの性能向上が期待されている。また、RTX 50シリーズは、エネルギー効率や熱性能においても大幅な改善が図られており、データセンターの運用コスト削減にも寄与する見込みだ。
次世代のAIテクノロジーに対する期待は高く、NVIDIAは「Project DIGITS」と呼ばれる新しいAIプラットフォームも発表した。このプラットフォームでは、複数のAIモデルを同時に訓練し、実行できる環境が提供されるため、多様な業界での応用が見込まれている。特に、医療、金融、製造業などでの活用が期待されている。
NVIDIAのこれら新しい取り組みは、AI技術の普及促進に寄与し、企業の競争力を高めることが予想される。今後、AIとGPUの進化によって、私たちの生活がどのように変わるのか、その進展に注目が集まっている。