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ミリ下げても金利上昇の謎 「新債券王」も慎重 - 日本経済新聞
2024-12-19
著者: 芽依
19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に反発し、4万2342ドルで終えた。米連邦準備制度理事会(FRB)による連続利下げにもかかわらず、長期金利は上昇を続けている。不気味な金利の動きには「新債券王」と呼ばれる投資家も驚きを隠せない。
「パウエル議長の記者会見から学んだことは、今後、極端な利下げサイクルは始まらないということだ」と語る新債券王は、金利の変動に対して警戒を怠らない。なぜなら、「金利が下がる中で、投資家が抱えるリスクは依然として高い」とし、利下げが必ずしも市場を刺激するわけではないと警告している。
特に米国の景気減速懸念がくすぶる中、金利の動向は予測が難しい。経済指標や地政学的な要因が複雑に絡み合い、市場に影響を与えるため、投資家たちは慎重な姿勢を崩せない。
このような状況の中、「新債券王」として名を馳せるアナリストは、低金利環境においてもリターンを追求するための新たな投資戦略を模索している。特にESG(環境・社会・ガバナンス)投資への関心が高まる中、持続可能な成長を求める動きが加速している。
市場に現れる新たなトレンドとしては、デジタル通貨の導入や、各国の中央銀行が進めるデジタル通貨への取り組みも注目されている。これらが金利市場に与える影響について議論が高まる中、投資家はますます多様なポートフォリオを構築する必要があるだろう。いま、金融市場は過渡期にあり、これからの動向は誰にも予測できない。果たしてどのような未来が待っているのだろうか。