ビジネス

米製造業景気指標、12月49.3に上昇 9ヶ月ぶりの回復

2025-01-03

著者: 陽斗

[ワシントン 13日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が13日発表した12月の製造業景気指数は49.3となり、11月の48.4から上昇したことがわかった。これは3月以来9ヶ月ぶりの回復を示す。特にロイターがまとめた12月の市場予想は横ばいであったため、景気指標の上昇は市場を驚かせる結果となった。

製造業は米国経済の重要な部分であり、米国経済が抱える高インフレと金利の影響を受けている。ただし、この9ヶ月間は景気指標が50を下回っていたことから、製造業の収縮が続いている状況である。

新規受注を示す指標は52.8と、前月の47.2から大幅に上昇。これは市場が期待する回復の兆しを明示している。なお、売上高も伸びており、10月の生産速報においては前月比で増加が見られた。

一方で、雇用の指標は前月から低下しており、労働市場への影響が懸念されている。この状況により、今後の経済成長に対する楽観ムードは薄れていると報告されている。

米国の供給管理協会(ISM)によると、2023年は製造業にとって多くの挑戦が予想され、特に政策金利の影響が大きいと考えられている。こうした背景から、製造業は引き続き柔軟な対応が求められる見込みだ。

さらに、米政府が実施している金利引き締め政策は今後も続くと見られ、これが製造業の回復にどのように影響するかが注目される。最近の調査によると、消費者信頼感が改善しているものの、製造業は依然として厳しい状況にある。2024年にも企業の戦略は変化を余儀なくされるため、この動向には引き続き要注意である。