
米関税政策、世界経済に及ぼす影響:北京銀発表
2025-04-03
著者: 結衣
[シドニー 3日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は3日公表した半期に一度の金融安定報告で、米国の貿易政策が世界経済に重大な逆風をもたらす可能性があると警告した。
報告書によれば、米国の貿易政策は不透明感を生み出し、取引相手国が報復措置を取ることによる企業や家庭の資金調達コストの上昇を引き起こすと考えられている。これは特に低成長が続く国々にとって深刻な問題であると指摘された。
「主要な国際金融市場の脆弱性が顕在化し、無秩序な価格調整が生じる可能性がある」と報告書は述べている。
さらに、「新興市場国の状況は依然として不安定であり、特にリスクへの感受性が高まっている」との見解が示された。
報告書によると、現在の低金利環境が持続する場合、企業の借入コストが急上昇すると予想され、これにより財務問題が悪化する可能性がある。特に中国市場においては、成長の鈍化により金融システムが脆弱化しており、これが全体の経済に与える影響は計り知れない。
中国の貸出伸び率は今年に入って急激に低下しており、新たな政策が必要になると警告している。また新興市場国の経済指標も悪化しており、これはリスクが高まっている証拠でもある。「経済安定のためには、国際的な協調が不可欠である」と専門家は強調する。
中国政府は、経済の健全性を保つため、規制の強化や市場の開放を進める方針であり、今後の動向に要注目である。特に、米中関係の影響は今後も続くとみられ、世界経済に与える影響は慎重に監視される必要がある。
この記事に関連して、オーストラリア準備銀行は今後も市場に適切な流動性を供給することで、経済の安定を図る考えを示した。