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楽天モバイル、業績「新定義ARPU」で黒字化へ突入! 期待高まる新戦略とは?

2024-11-14

著者: 陽斗

楽天モバイルの黒字化に向けた新戦略

「楽天グループの損失は改善し、黒字化への道筋が見えてきた」楽天グループ会長の三木谷浩史氏は11月13日、2024年度7〜9月期の連結決算(国内会計基準)についての説明会でこう発言しました。

楽天モバイルは24年内にも単月黒字化を達成しそうです。業績改善が続いており、EBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)ベースで24年度7〜9月期の赤字は474億円まで縮小しました。契約数が増えた影響も大きく、13日時点では812万回線に達しました。楽天G連結での営業利益は5億円となり、17年4月期以来の営業黒字に転換しました。

新定義ARPUに関する詳細

これからのモバイル単月黒字化に向けた業績改善は「荒業」である。このままでの定義を変え、モバイル契約者によるグループ各社の業務へへの投資を新たに上乗せしているからです。楽天モバイルは24年内にEBITDAベースで単月黒字化を目指すとしています。この目標に向けた指標は好調に推移しているが、もちろん1つの指標であるARPU(1契約当たりの月間平均収入)が増えそうで、黒字化に向けた活動になっていました。そこで楽天モバイルは今回の決算からARPUの定義を変更し、新たに「モバイルエコシステム投資額」と呼ばれる値をARPUに上乗せしたのです。

モバイルエコシステム投資額とは?

モバイルエコシステム投資額とは、楽天モバイル契約者による、楽天市場や楽天トラベルなどグループ各社のサービスを利用する際に発生するコストを数値化したものです。楽天モバイル契約者は、非契約者に比べて楽天市場や楽天トラベルなどグループ全体のサービス利用に対してより高い傾向がある。具体的には、モバイル契約における利益の増加効果から、グループ全体におけるモバイルへの送客効果を引き出して、エコシステムへの投資額を算出しています。

今后的な展望とARPUの変化

会見で三木谷氏は「ARPUが目標の3000円に近づいてきた」と説明しました。しかしこのARPUは新定義の値であり、モバイルエコシステム投資額による増加分が800円前後上乗せされている。来期のARPUは2039円と、前期から8円の微増となっている。