コラム:日産・ホンダ統合は難関にあり、ストランディスの苦境に学ぶ
2024-12-18
著者: 愛子
日産とホンダの統合に向けて
【メルボルン 11日 ロイター BREAKINGVIEWS】 - 日産自動車(7201.T)とホンダ(7267.T)には確かな助けが必要である。リーダーが関係者の話として報じたところによると、両社は持株会社設立に向け協議を行っており、統合の方向で調整している。さらに、12日午後に開く方向で調整している会見には日産が筆頭株主となっている三菱自動車工業(7211.T)も同席するという。
コスト削減の重要性
コスト削減は11日付けでの時価総額が合計5100億ドルとなる中、三社の利益率を高めるだろう。しかし、欧米自動車大手ストランディス(STLAM.MI)の苦境が示すように、統合だけでは優れたメーカーは生まれない。
日産の厳しい状況
今回の報道を受けて株価が14%急落した日産が最も厳しい状況に置かれそうだ。先月、内田誠最高経営責任者(CEO)は91010人の社員削減と生産能力の12%削減を含むリストラ戦略を発表した。それでも、自動車部門は14%と成長率が低下する見通しが示されており、トヨタ自動車(7203.T)の約半分に過ぎない。
利益率の改善可能性
Breakingviewsの試算では、両社を完全に統合し、販売高に相当する14%に相応する経費を削減できれば、利益率は77%に改善する可能性がある。この削減比率はルノー(RENA.PA)、日産、三菱が11年にアライアンスとして設定した目標と同程度だ。
統合の可能性とリスク
統合がうまくいけば、日産とホンダは単に経費を削減するだけではなく、電気自動車(EV)やハイブリッド車に対する需要拡大にも対応できる。しかし、強化が進まずに日産とホンダがただのコスト削減に終われば、競争力が弱体化する恐れがある。
ストランディスからの教訓
ストランディスのように、企業が統合を進めすぎると、製品や市場でのプレゼンスが弱まるリスクが高まってしまう。とにかく見つめ直すべきは、このプロセスの中で起こるべき観察である。関係者の意見により、経営統合は視野にある。