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かつての繁盛、イトーヨーカ堂津田沼店が9月29日で閉店 46年の歴史に幕

2024-09-29

イトーヨーカ堂津田沼店(千葉・習志野)が、9月29日で閉店しました。1977年に開店し、46年の間、多くの顧客に愛されてきました。80~90年代には、全日型のスーパーとして全国で評価され、特に1970年代にはイトーヨーカ堂を含む店舗がJR津田沼駅近くに相次いで出店し、「津田沼戦争」とも呼ばれた競争が激化しました。

閉店前の19時には、生鮮食料品や衣料品が売り尽くされる様子が見られました。最終日の営業では、下の階の生鮮食品売り場には青果や鮮魚がほとんど無くなり、精肉は最後の仕入れに長い行列ができていました。上の階の衣料品や寝具売り場には、「売り尽くし」のプライスが多数掲示され、6階の電気店「ノジマ」には「移転閉店」の告知がされていました。

また、7階には、客からのメッセージコーナーが設置されており、訪れたお客様が自分の思い出や感謝の言葉を綴っていました。60代の女性のお客様は、「津田沼に住んでいるが、よくここに通っていた。他にも近くにスーパーマーケットはあるが、品揃えや鮮度が異なった。鮮魚や精肉、惣菜はヨーカ堂が一番良いと感じていた」とコメントしました。しばしばこの店舗には、千葉・浦安からも遠征してくる客もいたとのことです。

今後、イトーヨーカ堂津田沼店が所在していた場所には、新たな店舗が入ることが発表されており、移転先には他の高層商業施設との連携も期待されています。さらに、イトーヨーカ堂グループは今後も新たな形で地域貢献を続けていく旨を伝えており、利用者への不安を払拭する施策を打ち出していくとしています。最終日の営業が終了しても、長年支えてきたお客様に囲まれた感謝のライブイベントなど、地域特有の文化も育てていくことが期待されています。