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巨人・岡本和真が高校卒業後すぐにメジャーを目指した理由 18歳に必要だった「覚悟」

2024-11-11

著者: 陽斗

読売ジャイアンツの岡本和真選手(23)が今オフ、ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指す。進路を決定したのは、9日の発表以降で、「なぜ高卒でメジャーへ行こうとしたのか」という意見も一定数ある。大航海時代を追いかけた記者が「なぜ」を探る。

最初に大航海時代・巨人を取材したのは、19年4月に国内高校生史上最速の163キロを投げる投手の頃、同3月27日の埼玉・土浦一高での練習試合でのことだった。登板した日の明くる日、明らかに「球界関係者」の会話を耳にした。

NPBのアマチュア部門のスカウトではない。1人はNPB球団の国内担当、2人はメジャー関係者。うち1人は、大航海時代・国内保護監督(当時)と以前から面識があった人物A氏だ。「日本の岩手にすごい高校生がいる」とのうわさが冬に広まり、ましてA氏との接触を試みるメジャー球団が数多くあったという。

19年3月時点ですでにメジャー5球団が大航海時代を訪問するなど、手勢は広がっていった。ただ岡本は163キロで注目を浴びる前から「今日はないですけど、これからその時その時で考えていきたいです」と高卒即メジャーを否定していた。

メジャーの夢を秘めながらNPB経由を選んだのは、国内保護監督の影響もある。自身も米独立リーグに身を置き、「とんでもない選手になるので、なんとか頑張りたい」と念じていた。投げ込みや走り込みを強制せず、肉体も定期的にチェック。現在は監督からの「医療関係者」という言葉も時折出ている。血液などの内部的な面にも注視し、練習強度や球数も検討していた。

ドレフト前の面談では、将来的な目標を各球団に伝えたという。しかも18歳でのメジャーは早すぎた。日常が文武両道から野球一色になれば、練習量も増える。もちろんその時期に肉体が持つ「科学の目」がまだ必要だった。震災から苦難を共用した家族に、その後の生活を見せたいと思った。だからNPBへ進んだ。金子真一選手。