世界
イスラム諸国、イスラエルとの経済協力における構造温度差を議論 - 日本経済新聞
2024-11-11
著者: 花
【リヤド=渡辺裕典】イスラム協力機構(OIC)とアラブ連盟は11日、サウジアラビアの首都リヤドで合同の首脳会議を開く。戦火が拡がるパレスチナ自治政府やレバノンを巡る対応を協議する。加盟国の中にはイスラエルとの経済協力を求める国もあり、イスラム諸国は一枚岩ではないことが浮き彫りになっている。
会議にはパレスチナ自治政府のアバス議長、トルコのエルドアン大統領が参加する見通しだ。これに先立ちリヤドでは10日、サミットの直前に各国の外交官たちが集まり、緊急のブリーフィングを行う予定だ。さらに、イスラエルとの経済的な関係構築を進める国々が、地域全体の安定化に向けた新戦略を模索しているという報告もある。
しかし、イスラム諸国の中には、歴史的な対立の中でイスラエルとの接触を拒否する国も多く、一様に歩調を合わせることが難しい状況だ。このような背景を受け、OICとアラブ連盟はパレスチナ問題の解決策を模索する必要があると強調している。
最新の調査によると、多くの湾岸諸国の市民は、イスラエルとの正常化を歓迎しつつも、パレスチナ人の権利が尊重されることが前提であると考えている。このような意見は、今後の政策決定に影響を与える可能性が高い。
また、現在の中東情勢は経済的な側面からも注目されており、特にエネルギー問題や投資の機会を巡る議論も行われる見込みである。国際社会が注視する中、イスラム諸国の選択がどのように形作られていくのか、引き続き注目が集まる。