イランの通貨リアルは、国内外の状況が悪化している中、最新の経済指標を受けて過去最安値を更新しました。また、イスラエルとの軍事的緊張が激化しているため、非公式市場での信頼性が低下しています。

テヘランを拠点とする研究機関「テレグラム」によると、4ドルあたり70万リアルに達しており、3日以降も引き続き下落傾向が顕著です。リアルの年初来での対ドル下落率は27%に達し、9月末時点でイスラエル側に対して行動を起こした親イラン民兵組織の活動が強化され、事態の悪化が懸念されています。

イラン外務省は10月10日にイスラエルの軍事行動について懸念を表明し、状況がさらなる悪化を招く可能性があると警告しました。イスラエルの攻撃は、10月初めにイランから直接ミサイル攻撃を受ける事例が発生したことの影響もあり、特に注意を要する事案です。最高指導者ハメネイは12日に、イラン軍がイスラエルに対して「連鎖的反撃」を行うと発言し、国際事情に対する影響も懸念されています。

余談ですが、イランの企業メディアによると、テヘラン証券取引所ではここ数日、株価が下落しているという報告があります。同取引所では、テヘラン周辺から報告された円滑でない流動性が影響しているとのことです。イラン外部から見ると、国家の安定性が揺らいでいるとして注意が必要です。