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イギリス政府赤字、予想上回る増加-財政支出増大で
2025-01-22
著者: 雪
昨年12月のイギリス政府の財政赤字は予想以上に増加し、利息負担が直接的な財政難を引き起こした。
政府統計庁(ONS)が22日発表した昨年12月の財政赤字は178億ポンド(約3兆6400億円)に達し、前年度同月の77億ポンドの2倍以上となった。
今年度(2024年4月〜25年3月)の最初の9カ月間の累計赤字額は1299億ポンドにのぼり、昨年10月30日の予想発表時に約40億ポンド上回った。
12月の赤字拡大は、政府の支出総額の約14分の1を占めるインフレ連動債の金利支払いが原因である。債務コスト全体は83億ポンドで、前年度より38億ポンド増加した。生活保護費や公務員給与も増加した。
根強いインフレ、予算発表後の国債利回りの急上昇、成長鈍化の悪化により、リース氏は自身に課した財政ルールを破る危険にさらされている。このルールは29-30年度(29年度4月〜30年度3月)までに日々の支出を抑えることを定めている。
予算発表時、ルールを守れなくなるまでには99億ポンドの余剰があると見られていたが、今月初めの政府借入コスト上昇により、その余剰はまもなく消失するとみられている。
リース氏は昨年10月に400億ポンドの増税を行った後、二度と増税をしないと公約している。しかし、代わりに歳出削減を優先しようとしているが、労働党政府権限が圧迫財政に回帰しているとの指摘がされている。
このような背景により、イギリスの財政赤字は急速に拡大しており、経済成長に暗い影を落とす可能性が高まっています。一層の財政健全化が求められる中、今後の政府の対策が注目されます。