世界
フィリピンが南シナ海にある係争中の仁愛礁に物資補給、中国は「許可」と主張
2024-11-15
著者: 裕美
[北京 11月15日 ロイター] - 中国は15日、南シナ海にある係争中の仁愛礁(フィリピン名アウングイン)に座礁している艦船「シェラマドレ号」にフィリピンが物資を送ったと明らかにした。
フィリピン沿岸警備隊は声明で、シェラマドレ号の乗員を交代させ、同艦に物資を送ったと説明した。
中国は南シナ海のほぼ全域の領有権を主張しており、シェラマドレ号は「違法」に座礁したと見なしている。海警は同艦への物資輸送について「許可を得て行われた」と説明した。
フィリピン沿岸警備隊はこの主張に反発しており、中国の強硬な姿勢がますます顕著になっている。フィリピン政府は軍の動きを支援するため、アメリカとの軍事協力を強化しており、南シナ海での影響力を巡る対立が一層激化する姿勢を見せている。
国際的には、南シナ海の領有権問題は依然として複雑で、フィリピンを含むいくつかの国々は中国の主張に対抗している。米国は国際法に従った航行の自由を支持し、地域の安定を確保するために関与を続けている。こうした流れの中で、フィリピンの軍事動向と中国の反応は、地域の安全保障において重要なポイントとなっている。さらに、南シナ海の資源を巡る争いも加わり、各国の戦略的対応が今後の動向に影響を及ぼすことが予想される。