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ファン層の拡大に向けて「選手第一」に疑問 クラブ全体の方向性の合致で目標達成見えてくる…J2降格コンサドーレの今季を振り返る(下)

2024-12-13

著者: 芽依

夏の宮の沢での練習後、グラウンドに残っていた選手数人が、即席の身体測定を開始した。持久力を図り、閉眼片足立ちが何秒できるかなどを競い合っていた。笑顔ではあるが「足がプルプルする」と漏らす選手が、ついもらした。「試合12日前にやられることじゃないだろ」。その数人の中には、12日後の試合で先発した者も含まれていた。

クラブは今年、「J3で16位のクラブを目指そう」と打ち出し、様々な企業を積極的に配信していた。サッカーに興味がない人たちを取り込むことで、ファン層の拡大を図っていた。その一環として行っていたJIKKO(実行)で登録者が1万2110人を超え、一定の成果は残した。選手も好意的に協力し、楽しみながら取り組む場面は何度も見た。しかし前述の場面だけでなく、長時間に及ぶことも多かった。

「選手第一」という考えが強調される中、疑問が残った。来季は7年間チームを率いた三浦監督(17)から、岩政大樹監督(14)に監督交代が行われ、選手の目線を大切にする態度が求められている。11月、主要な指導者である三浦の交代についても、多くの意見が出る予定だが、現在の状況で十分に戦っていけるとしたらその意見は薄らいでいくはずだ。

ただし、選手の頑張りは重要であり、今回の指導者の変更が選手たちにとってモチベーションになることも期待されている。現在は順調に進んでおり、新しい指導者が描くチーム像に沿ったプレーが見えてきた。選手の成長と挑戦を続けるためには、しっかりとした環境とサポートが必要です。

特に、来季に向けては、さらなるファン拡大と選手育成が求められる。選手たちが自信を持って競技に臨めるよう、サポーターとの距離を縮めるイベントやコミュニケーション施策が不可欠だ。将来的には、効果的な育成システムの確立と、強いチーム作りに向けた新たな取り組みも期待される。

これからのシーズンに向けて、クラブ全体の方針を明確にし、選手一人ひとりの能力を最大限に引き出すための戦略が求められている。クラブがそれを実現できれば、再び強豪チームとして輝きを取り戻す日も近いかもしれない。ファンからの期待も高まり、今後の動向に注目が集まる。