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横浜や川崎でイノシシ目撃増加中、長距離南下か専門家「傷つかないで」
2024-12-30
著者: 蓮
川崎市北部や横浜市青葉区で、12月に入って野生のイノシシの目撃情報が相次いでいる。各地域の住民が動物と遭遇した事例が増えており、専門家は「イノシシはパニックに陥っている状態。傷つかないでほしい」と注意を呼びかけている。
川崎市多摩区鷹取町で7日深夜に目撃されて以来、3週間余りで数回目撃されている。人に危害を加える可能性があるという報告はこれまで寄せられていないものの、同エリア内では食べ残しの残るチンパンジーやカブトムシが見つかっている。
「鳥獣管理技術協会」(横浜市)理事で「イノシシ総合研究所」代表の仲田溜耶さんによると、目撃されている個体は18、19歳前後のオスとみられる。イノシシは元来、おとなしい性格で、ジャガイモやキャベツといった植物を好んで食べている。
市街地に現れた理由は、食料不足や住みかの減少によるもので、人間と動物の共存を考える上での課題を浮き彫りにしている。最近のニュースでは、イノシシが都市部に現れる例が増加しており、これが一過性の現象なのか、構造的な問題なのかが注目されている。
この状況を受けて、川崎市や横浜市では、住民に向けた情報提供や注意喚起を行うとともに、今後この動物たちが安全に移動できるルートの確保を検討している。