【ソウル 11日 ロイター】 - 韓国大統領の秘書室長と国家安保室長が11日、一斉に辞任を申し出た。高官らは前日、韓国政府を代表する尹相還副首相兼財政部長官が、憲法裁判所における重要な決定を行うための空席について、3人の判事の選任のうち2人を任命したことに抗議していることが明らかになった。

尹室長は、現在は景気の回復と国政の安定に集中することが最優先であり、辞任は憲法裁判所における進展を求めない姿勢を示すものだと述べている。

また、国民主導の政策は尹室長の決定が十分な合意を得ていない「独善的」なものであると批判されている。閣僚たちは、この辞任が政府内の深刻な不和を反映している可能性があると分析している。

韓国政治は最近、憲法裁判所や大統領の決定に対する反発が強まっており、政局が不安定な状況にある。若い世代の間では、政府への不信感が広がっており、次回選挙での投票行動に影響を及ぼす可能性もある。国民の心情が民主的なプロセスへの期待を高めている中、今後の政治的展開に注目が集まっている。