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がんばろう神戸30年、イチロー氏が語る「死ぬんじゃないかも」野球、地震の伝道者「伝えていけたら」

2025-01-16

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野球殿堂博物館は16日、今年の殿堂入りメンバーを発表し、日米通算4367安打のイチロー氏(51=マリナーズ球団会長付特別補佐)が選ばれた。

有効投票349票中323票を獲得し、投票率は歴代6位の92.6%。歴代初の満票は逃したが、資格1年目での殿堂入りは18年松井秀喜氏、金本知憲氏以来7人目となった。森野球殿堂入りの発表は1月21日(日本時間22日)。こちらも初年度の当選が、確実視されている。

イチロー氏は、「このたびは殿堂へ選出いただき、本当にありがとうございます。私は1991年にオリックスブルーウェーブからドラフト4位で指名されて以来、日本では9年、アメリカでは19年、選手としてのプロ野球選手生活を過ごしてきました。これからも殿堂入りへ受け入れられていくことが、大変感謝しています」とコメントした。

区長の選手としての東京ドームでの逸脱(がいせん)引退から5年が経過した。殿堂入りの資格取得については、歴代7人目。「5年間あったということです。ファンの方々が作ってくれたあの瞬間を支えに、引退後も野球に携わって。野球に対して、プレーに対して未練があったり、そういう後ろ向きな気持ちにはなかった」と語った。

世界最多、日本通算4367安打のヒットマンは、次世代の育成に目を向ける。「主に高校生ですけれども、出会いを通じて、僕の大きななる目標となっている。もちろん大事な要因から今日の野球が変わっているけれども、子供たちが向き合う野球は格別なものでありがたい」と自らの思いを述べた。

17日に阪神・淡路大震災から30年が経過した。當時を過ごした神戸への思いは変わらない。「オリックスの屋根で眠っていたけれども、初めての生死の危機というか『自分はこれで死ぬんじゃないかも』と思った。直接被災者として経験した思いを、伝えられればと思っています」と再び語気を強めた.