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【福田昇のセミコン業界最前線】2027年のiPhoneへの採用が迫る「モバイルHBM」の正体

2025-09-05

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未来を変える「モバイルHBM」とは?

超高速のDRAM技術「HBM(High Bandwidth Memory)」が注目される中、携帯端末向けの新しい型「モバイルHBM」が注目を集めている。2027年モデルのiPhoneに搭載される可能性が高まり、特に韓国や米国のメーカーが開発に乗り出している。

HBMと他のDRAMとの違い

HBMはその構造が独特で、DRAMの3次元TSV(Through Silicon Via)技術を活かしている。これにより、高速かつ効率的なデータ転送が可能で、AIやGPU、TPUなどの超高性能プロセッサーとの親和性が高い。

急成長する市場とその影響

モバイルHBMの用途は、特にAI関連やゲーム機などの高負荷アプリケーションに最適化されており、その市場は急速に拡大している。2025年5月以降には、実際に数種のデバイスに搭載される見込みだ。

進化するDRAM技術

HBMは、シリコンダイを積重ねた構造をもっており、特に下層の「ベースダイ」と上層の「コアダイ」が連携して動作する。これにより、データ転送速度の向上が見込まれ、最終的には1,024GB/sという驚異的な速度が実現されるとされている。

Appleと次世代機の未来

Appleの「Vision Pro」などの高性能機器においても、モバイルHBM技術が重要な要素となる。2024年以降には、SamsungとSK hynixが同技術を搭載した低消費電力DRAMを発表する見込みで、業界全体に影響を与えることになるだろう。

まとめ

今後、モバイルHBMが標準技術となることで、スマートフォンなどのデバイス性能は飛躍的に向上する可能性がある。特に、AI処理が増加する中で、その必要性がますます高まる見通しだ。上記の情報は、韓国のETnewsからの最新データに基づいており、流通業界でも注目されている。