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東電 福島第一原発 初のデュリ試験的取り出し完了

2024-11-07

著者: 海斗

東電福島第一原発のデュリ試験的取り出しが完了

東京電力は7日、事故を起こした福島第一原子力発電所で初めて行われたデュリ試験的な取り出しを完了したと発表しました。

全体の目標は880トンになる見込みで推定されるデュリ試験的取り出しが「最大の難関」とされ、今回の取り出しは量を見極める意味でも重要な意味を持っていますが、東京電力は今後の分析で得られるデータは、根本的な取り出し工法の検討に影響を及ぼさないとしていて、事故から13年半を経てデュリは新たな段階に入ります。

次回に備え、一時的な状況を修正するため、冷却機器の設置を含め、底にあるデュリをつかんで回収する計画で、10月30日には大きな今後の工程で、複数のグラムに見立てる取り出し工法を試し、その後、冷却機器の外まで出して放出線量を測定した結果、表面から20センチの距離で1時間あたり0.2ミリシーベルトと、作業員の被曝を抑える上での基準としていた24ミリシーベルトを大きく下回っていることが確認されました。

デュリ取り出しは6日までに運搬用の容器に集中させていて、東京電力にとっても、7日午前11時40分、容器を使用のコンテナに移し、試験的取り出しが完了したということです。

福島第一原発の1号機から3号機内にあるデュリの量はあわせて880トンと推計されるに対し、今度の取り出しは事故の完了に向けた「最大の難関」とされ、実際に取り出されたのは、原発事故から13年半で初めてとなります。

当初は事故から10年となる2021年に取り出しを始める計画でしたが、設備の開発が難航するなどして、あよど3年遅れての開始となりました。

今後行う取り出しの目標は2025年までには難題の「冷却」を解決することを課題として、東京電力が来年度上期に向けてその実現性を検討するとしています。

さらなるデータ収集のため、デュリ取り出しに関する最新の情報は定期的に公開していく方針であり、東電としても、政府と共に進める福島復興に向けての取り組みが必要となっています。

【動画で詳しく】デュリ取り出しの意義と今後の課題

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