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地熱発電の発展に向けて、国が掘削調査を支援…多額の費用や地元との調整を懸念 : 読売新聞
2024-11-18
著者: 芽依
経済産業省は、再生可能エネルギーの中でも注目される地熱発電の普及を促進するため、国が掘削調査を行うことを発表しました。多額の調査費用や地元住民との調整が課題とされる中、国は掘削調査を進め、参加企業を低コストで支援することを目指しています。年度内に調査を開始し、次年度には本格的な調査を行う予定です。
地熱発電は、地下深くにあるマグマの熱を利用して発電する方式であるため、温泉が地熱資源として利用されている地域での採用が特に期待されています。日本は、資源小国であるため、地熱発電の推進はエネルギー自給率の向上に寄与すると言われています。
現在、日本の地熱発電は、全国に69ヵ所の発電所があり、総発電量は約0.2GWとされており、今後の発展に向けては、調査費用の確保が必要不可欠です。また、国は持続可能な開発目標(SDGs)を意識した政策を推進し、再生可能エネルギーの利用促進に力を入れています。
さらに、地熱発電は、温室効果ガスを出さないクリーンなエネルギー源としても注目されており、2050年までにカーボンニュートラルを目指す日本において極めて重要な役割を果たすことが期待されています。政府は、今後の地熱発電所の建設を進め、発電能力の拡大と共に地域の活性化を図る意向を示しています。
一方で、地域住民との合意形成や、自然環境への配慮も併せて進められる必要があります。今後の掘削調査や発電所建設には、地域と国が協力しながら取り組む姿勢が求められています。地熱発電施設の増加は、エネルギー問題の解決に寄与するだけでなく、地域経済の再生にもプラスの影響を与えるでしょう。