東京都、11日 - デンソー（6902.T）は11日、2022年3月期通期の連結業績予想（国家会計基準）を下方修正した。業績予想は前年度比で14.5%増の5500億円となる見通しで、従来予想の6190億円から大幅に修正される。

下方修正の背景には、車両販売不振がある。具体的には、国内外での半導体不足や部品供給の問題が影響し、自動車メーカーの生産が抑制され、これがデンソーの業績に悪影響を及ぼした。また、特に中国市場において競争が激化していることや、販売台数の減少が響いている。

今後の業績予想は、実際に発表された211から221社の業績予想の平均値を下回っている。デンソーの副社長は会見で、「今後の見通しを再評価し、特に自動車製造の現場での効率化、社員削減、今後の事業戦略の見直しを進める必要がある」とコメントした。

この状況を受けて、他の自動車部品メーカーも影響を受ける可能性があり、業界全体の動向に注目が集まっている。特に、米国の自動車メーカーも供給カード問題に直面しており、来年度の予測に影響を与えている。

専門家は、「生産稼働率の低下は、サプライチェーン全体に波及する可能性がある。そのため、デンソーの対応策や業界の総合的な改善が急務だ」と指摘している。今後の企業動向は、注目されるべき情報となるだろう。